赤外線建物診断技能師について

■赤外線建物診断技能師とは

赤外線建物診断技能師は、建物の熱効率や断熱性能を評価し、エネルギー効率を向上させるための専門知識を持つ資格者です。彼らは赤外線サーモグラフィを使用して、建物の熱損失、断熱材の劣化、結露の問題、電気系統の異常などを特定し、改善策を提案します。


■赤外線建物診断技能師の主な仕事内容

  1. 建物のエネルギー効率評価: 赤外線建物診断技能師は、建物の熱効率を評価し、エネルギーの浪費を特定します。熱画像を使用して、断熱の不備やエネルギー損失の原因を明らかにします。

  2. 赤外線サーモグラフィの使用: 赤外線サーモグラフィカメラを使用して、建物の表面温度を測定し、異常な熱パターンや断熱材の欠陥を識別します。

  3. 結露と水漏れの検出: 赤外線画像は結露や水漏れの兆候を示すことができ、建物内部での潜在的な問題を早期に発見します。

  4. 電気系統の評価: 赤外線建物診断技能師は、電気系統の異常を検出し、電気設備の安全性を確保する役割を果たします。異常な発熱や過熱部品を識別します。

  5. 報告書の作成: 診断結果をまとめ、クライアントに対して改善策や修理の提案を含む詳細な報告書を提供します。

  6. エネルギー効率向上の提案: 赤外線建物診断技能師は、建物のエネルギー効率を向上させるための具体的な提案を行います。断熱材の追加、窓やドアの交換、電気系統のアップグレードなどが含まれます。

赤外線建物診断技能師は、建築、不動産、エネルギー管理、建設業界、および環境コンサルティング分野で求められる専門家です。建物のエネルギー効率向上と持続可能性に貢献し、エネルギーコストの削減と環境への影響の軽減に寄与します。

赤外線建物診断技能師資格


赤外線による建物の検査は、建物に損傷を与えずに詳細な情報を取得できる非破壊検査の方法です。赤外線建物診断技能師は、この種の検査を専門的に実施する専門家です。

この分野の専門家は、検査費用や所要時間の削減などのメリットから、赤外線診断技術を習得することが求められ、業界では彼らへの需要が高まっています。

試験は年に数回、全国各地で実施されており、合格率を向上させるために試験対策の研修コース(任意・別途費用がかかる場合があります)も提供されています。赤外線建物診断技能師の認定は2年間有効であり、2年ごとに更新手続きを行う必要があります。


赤外線建物診断技能師の活躍の場


赤外線建物診断技能師は、建物や施設におけるエネルギー効率や熱効率を評価し、問題を特定して解決策を提供する専門家です。そのため、彼らの活躍の場は幅広く、以下のような分野で需要が高まっています:

  1. 建設業界: 赤外線建物診断技能師は、新築および既存建築物のエネルギー効率を評価し、改善策を提案します。建築設計の段階から、断熱材の選定、エネルギー効率の高い設備の導入などに関与します。

  2. 不動産業界: 不動産業者は、不動産のエネルギー効率や建物の健康状態を知るために赤外線建物診断技能師を利用します。これにより、購買者や賃借人に対して建物の状態を説明し、エネルギーコストを評価する情報を提供できます。

  3. エネルギーコンサルティング: エネルギーコンサルタントとして、赤外線建物診断技能師はエネルギーコストの削減策をクライアントに提供します。エネルギーオーディットを実施し、節約のための具体的な提案を行います。

  4. 施工現場: 建設プロジェクトの実行中、赤外線建物診断技能師は建設工事の品質管理を支援し、断熱やエネルギー効率の問題を早期に検出します。

  5. 保守および点検: 赤外線建物診断技能師は、建物や施設の定期的な点検および保守プログラムに参加します。これにより、設備の劣化やエネルギーの無駄を防ぎ、維持費用を削減できます。

  6. エネルギー効率プログラム: 政府やエネルギー供給業者が提供するエネルギー効率プログラムにおいて、赤外線建物診断技能師は評価や調査を行い、エネルギー効率向上の支援を提供します。

  7. 教育とトレーニング: 赤外線建物診断技能師は、専門知識を共有し、新しいプロフェッショナルを育てるために教育機関やトレーニングプログラムで教鞭を取ることがあります。

赤外線建物診断技能師は、エネルギー効率の向上と環境への影響の軽減に貢献する重要な役割を果たします。建物や施設の所有者、不動産業者、建設業者、エネルギーコンサルタントなど、さまざまな分野で需要があります。



赤外線建物診断技能師情報サイト

http://www.ters.or.jp/e13.html

関連記事

  1. コンクリート造の工作物の解体等作業主任者について

  2. 砂利採取業務主任者について

  3. 解体工事施工技士について

  4. 鋼橋架設等作業主任者について

  5. 再開発プランナーについて

  6. 鉄骨製作管理技術者について

  7. 空間情報総括監理技術者について

  8. 採石業務管理者について

  9. 巻上げ機運転者について

  10. 建築設備士について

  11. 下水道技術者について

  12. コンクリート診断士について

  13. 照明コンサルタントについて

  14. 建築物環境衛生管理技術者について

  15. 測量士について

SNSで随時情報更新中!